2018/08/30

探偵小説には向かない探偵

探偵小説には向かない探偵 (集英社オレンジ文庫) 
ライト文芸、キャラクターノベルとはこういうものか、と、読んでいて漠然と感じました。

キャラクター設定と、活き活きとした登場人物もおもしろいのですが、言葉がおもしろくて、『ソドムの老人会』とか。

あー、おもしろかった。

2018/08/29

光の庭

光の庭

読むタイミングを失敗したかな……、と、ちょっとだけ思いました。
(あらすじ等見ないで、タイトルで読んでいるので)

女の子同士の関係性がテーマな本、連続で二冊はキビしいところもありましたが、テンポよく読めました。

ただ、キャラクターが多い分、女の友情あるあるを割り振って意味付けをしました感がいなめないかなーっと。

主人公格と思われるキャラについては一応の変化はあるっちゃあるんですが……。

ネット上で誰かを叩こうとする描写が、ナイルパーチの女子会と若干かぶりました。

こういうのセキララに書いた上で作者さんのSNSなどを見かけてしまうと「うーん……」という気持ちに……。いえ、フィクションはフィクションであり、自分の内にあるネガティブな感情も作品として昇華できるのが作家さんなのでしょうが。

導入部の叩き落とされる感はすごくよくて、おおっ、と、前のめりになる感じで引きこまれました。

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会 (文春文庫)

痛々しすぎて見ていられない、けれど見ずにいられない。

結局一息に読みました。

没入感パート2、という感じで。

ただ、水槽とナイルパーチのメタファーが、最後の方、若干ふわついてしまったような気も無きにしもあらじかなと。
つかみとしてはすげーよかったと思うんですけれども。

女子二人が箱根旅行をするだけで、こんなにサスペンス的なドキドキが味わえるとは思えませんでした。

あと芋けんぴ(笑)

2018/08/28

桜の下で待っている

桜の下で待っている (実業之日本社文庫)

すごくドラマチックな何かだったり、重いテーマが隠されたり、読書に対して何か意味を求めるような時に読む本では無いんですが、あっさりと読めつつ、しかいないがしろにはできない。

なんだろう、こういう感情。
共感なのか、ああ、なんか、わかるよ、その気持ち、みたいな。

誰かを高みから見下ろして溜飲を下げたりするのでなく、背後霊のように寄り添って、そうだね、自分もそう思う。

みたいな、感情のチューニングのできる話達でした。

短編連作で、主人公の年齢も性別もバラバラなはずなのに、何故か芯が一本通っているようになっているところに、構成力を感じました。

没入感って、こういう感覚を言うんですかね。

2018/08/21

機巧のイヴ

機巧のイヴ(新潮文庫)

世界観がすごく好みでした。
短編連作でうまく構成されていると、ふりかえってもう一回読んでしまいますね。

ちょっと検索したら続編もあるそうで、ああ、これは読まねば、と。

これは、でも映像で見たいですね。できればアニメとかで。

どうでもいいですが、ウに濁点ってVUで変換なんですね……。

2018/08/10

蓮の数式

蓮の数式 (中公文庫 と 33-1)

一気に読ませる感じの迫力に引きこまれます。

ただ、蓮田に関わる人たちや、奥能登の人たちに比べて、ヒロインの婚家のキャラクターがちょっと類型的というか、かきわり的な悪役だったのが残念でした。

『自分の正しさ』を信じて疑わないという事の怖さとか、どこまで自分を客観視できるのかというのが、多視点であるがゆえにわかるという。(語り手が頻繁に変わります)

ヒロインの夫がどうしてあんななのか、の、あたりは、もう少し夫側の視点でページを割いてもよかったのではないかなとも思ったり。(その方が狂気に説得力がましたんじゃないかなあ……)